ここで言う仮想化とはWindowsなりLinuxなりのOSで動作しているPCに仮想的なPCを作る事ができます。仮想的とは言っても独立したPCに見えますのでOSをインストールして使う事ができます。元々インストールされているOSをホストOS、仮想PCにインストールされているOSをゲストOSと呼びます。一台のPCに異なる種類の複数のゲストOSをインストールすることも可能です。ゲストOSはホストOS上では一つのファイルで管理されているのでバックアップや別のPCへの移動等が簡単になると言ったメリットがあります。当然、ゲストOSの数だけPCのリソースが必要となりますが、マルチコアCPUの普及やメモリ、HDDの価格が下がっている事を考えるとコア数程度のゲストOSをインストールするのであれば実用的なパフォーマンスが出るのではないでしょうか。一般的にはサーバ用途での利用が期待されているのですがテスト用やお遊びでOSをインストールしたり複数PC環境を構築するのにも利用できるのではないでしょうか。
Vmwareは仮想化用のアプリケーションです。既に構築された仮想PCを実行できるVmware Playerというバージョンが無償で配布されていました。Vmwareの有償版を購入しないと新規の仮想PCは構築できないはずでしたが他のフリーウェアと組み合わせると仮想PCの構築ができてしまうという事で話題になっていました。そんな事が原因なのかもしれませんが現在は仮想PCの構築もできるVmware Serverという製品も登録すれば無償でライセンスを取得できるようになっています。他にも仮想化用のアプリケーションがありますがとりあえずVmwareをインストールしてみました。
Vmwareをインストールしたマシンの構成は以下のとおりです。まあ、一昔前のPCですが練習ということで勘弁してください。
CPU | Pentium4 2.53GHz(Northwood) |
---|---|
Memory | 1.5GB |
ホストOS | Ubuntu 8.10 |
ゲストOS | Windows2000Professional |
Vmwareのサイトにて個人情報を登録するとライセンスが発行されて無償版がダウンロードできますのでLinux用をダウンロードしました。とりあず何
処かに展開してvmware-install.plなるプログラムを起動して質問に答えていけば完了、発行されたライセンスも途中で入力します。ここで注
意するのはVmwareの管理ユーザを自分のログインIDに設定しましょう。そうしないとUbuntuではrootが使用できないので管理画面にログイン
できなくなってしまいます。
インストールが完了したら、ブラウザでhttp://hoge:8222/またはhttps://hoge:8333/とアクセスするとVmwareに接
続することができます。8333ポートはSSLで接続されますが自己認証キーなのでうちのUbuntuのFireFoxでは警告がでて許可しないとつなが
りませんでした。
ゲストOSとして試しにWindows 2000
Professionalをインストールしてみました。まずは仮想マシンをCPU1個、メモリ512Mb、HDD10Gbで生成してCDドライブに
Windows2000のメディアを入れて仮想マシンを起動すればCDドライブからWindows2000のインストーラが立ち上がります。ここから先は
通常のインストールをするだけ。インストールが完了して仮想マシンでWindows2000が立ち上がったら管理画面からVmware-toolsをマウ
ントして仮想マシンにインストール。これは、Vmware用のデバイスドライバみたいで説明によるとゲストOSの画面やマウスの動作がスムーズになるそう
です。画面に関しては解像度の選択肢も増えました。最初は音がでなかったのですが、管理画面からサウンドデバイスを追加としたら音もでるようになって
Linuxで困っていた携帯電話を音楽プレーヤーとして使用するときに曲を管理、転送するアプリケーションもゲストOSとしてインストールした
Windows2000で動作しました。
さらに日本のUbuntuで公開しているUUbuntu8.04の仮想マシン用イメージもダウンロードして管理画面から指定するだけで簡単に起動することができました。仮想マシンを何台か立ち上げれば複数の実機がなくても冗長化の勉強やテストもできそうです。